幾何学に興味が出たので、幾何学の分野の概観を知りたいです。そこでこちらのサイトを読んでまとめてみます。
1)単語力をつける、2)それらの単語の繋がりを知る、3)幾何学分野で何ができそうか考える
はじめましょうか。
幾何学概観
- 幾何学とは、図形(かたち)(や空間)を研究する学問である。抽象的な図形を扱えるように進化している。
- 位相幾何学は、図形の繋がり方(連続変形しても保たれる性質)について調べる学問である。繋がってるというのは、同じ場所はどこかなという話で、そういう意味での位置の学問ということか?
- 微分幾何学は、図形の曲がり方について調べる学問(微分を使う幾何)である。一般相対性理論とかも関わりが深いが、可微分多様体とか、力学系も結びつきが強い。
- 位相幾何学では、オイラー数という不変量を用いて、曲面の繋がり方を調べる。オイラー数は、簡単な場合、(頂点数)ー(辺数)+(面数)である。オイラーの多面体定理についての話。オイラー標数は、ベッチ数(様々な次元の「穴」)の交代和で定義される。
- 微分幾何学では、ガウス曲率(曲面を法平面で切断した時の、法曲率の最大値&最小値(主曲率)の積)という、曲面上の関数を用いて、曲がり方を調べる。ガウス曲率は、曲面を変数で表して、その関数の二階導関数で計算する。(実際の求め方(トーラス)はこちら)
- ガウス・ボンネの定理「閉曲面上で、ガウス曲率を積分して得られる値は、その曲面のオイラー数の2π倍と等しい」(二次元リーマン多様体に関する話、境界付きなら、測地線曲率を線積分するが、これは、境界持たないコンパクトな曲面に関しては、無視される。一般化したものがあるらしい。) 微分幾何学は、場所ごとの性質を見ていて、一方で位相幾何学は、全体でどんな感じか、というのを見ているけど、積分したら、結局同じものだよね、という話だ。
- 位相幾何学では、位相空間論(位相空間とは、集合Xとその開集合系の組のこと。開集合系とは、1)開集合Xや∅を含み、2)合併しても開集合として含み、3)有限個の交叉も開集合とする、ような部分集合の族のこと。開集合とその開集合が作る塊だ。)。ホモロジー論(ホモロジー(同一である)とは、位相空間や群に、可換群や加群の列を対応させる手続きのこと。チェイン複体とかが関係しているそらしい)、代数的トポロジー、幾何学的トポロジー、などが(数学科の教育課程で)扱われる
- 微分幾何学では、曲面論(第一基本形式、第二基本形式が曲面の形を決める。(一意!)体積一定なら、最小面積となる曲面は、平均曲率一定である。)多様体論(多様体論で、位相多様体とは、局所ユークリッド的ハウスドルフ空間。局所ユークリッド的とは、任意の点xに対する近傍と、n次元ユークリッド空間(空でない集合と、n次元実内積空間の組で、1)2点同士でベクトルが一意で、2)ベクトルの合成則、3)一点とベクトルを足すと、集合の一点を定める、の3つを満たすもの)の開集合が、同相となる。ハウスドルフとは、2点を分離する、開集合が存在する(交叉が∅))、多様体の微分幾何学、などを(数学科の教育課程で)扱う。
ここからは研究分野紹介の雰囲気がする。
- 低次元位相幾何学は、3次元・4次元多様体とその中の結び目やハンドル体を調べる。組み合わせ論的に、あるいは、微分位相幾何学的な不変量、幾何学的な観点から、多様体と結び目の性質を調べる。
- 力学系理論とエルゴード理論は、古典力学と統計力学にまつわり、確率論や整数論と関わる。多様体上の可微分力学系のエルゴード理論など。
- 一般位相幾何学とは、野性的空間や関数空間などの抽象的な空間を調べる。
- 部分多様体論は、糖質空間や対称空間の理論や、調和写像の理論などに基づき、空間内の曲面や多様体の性質を、幾何、解析、表現論を使って調べる。
- リーマン幾何学とは、様々な多様体上のリーマン計量の存在と、局所・大域的な性質や、リーマン多様体と類似の構造を持つ距離空間を調べる。リーマン多様体・複素多様体と、それらの類似の空間の構造を、計量的、位相的、解析的に調べる。
- 幾何学フロー理論とは、時間発展する幾何構造や部分多様体を調べる。十分時間が経つとフローが特殊な幾何構造や部分多様体に収束するか否か、何が起きるかを幾何解析を使って調べる
- 無限可積分系では、離散可積分系と差分幾何学に関する理論・応用を調べる。
まだまだ重要単語、知識はあるが、今回はこの辺りで。また別の記事で、深く掘り下げていきたい。