圏論と量子確率論(前編)

圏論的な観点で、量子論を扱ってみたい。

だから、

こちらのスライドをまとめる。

 

はじまっるよ~。

 

  • そもそも圏とは、 「対象、射、合成からなる。対象ってのは、XとかYとか点とかのこと。射ってのは、f、gとか、f:x→yというふうに始点と終点を対象にもつ。あの点(札幌駅)からその点(釧路駅)ということ。合成は、2つの射の始点と終点をくっつけること。札幌から、釧路通って、知床までいくのは、結局札幌から知床まで行くこと。結合律は、行き先について、どうくっつけても行き方は同じというので、平行四辺形のイメージだ。恒等射は、札幌駅からバスで札幌駅行くみたいなので、イメージはどの駅(対象)にも、自分の駅に回ってくるバス(恒等射)がある、ということ。
  • 身近な例として、集合と写像位相空間連続写像、可測空間と可測写像、ベクトル空間と線形写像、群と準同型写像、代数(環)と準同型写像ヒルベルト空間と有界線形作用素(出てきましたな)が、ある
  • 圏Cの対象全体をO(c)、射全体をM(c)とかく。圏Cとは、「射について、始点と終点がはっきりしていて、合成で、射と射から射を作れて、恒等射について対象を決めたら、射を決まる」というので、図式は可換(どこから初めても良いわよ)ということになる。
  • 対象が集合である圏の例として、半順序集合(あ<=い、と、あ→い、が同等、各対象の組に対して、高々1本の射があるもの、確か、選好もこれやったきがする)がある。他には、モノイド(群)といって、対象が1点の小圏(リンゴの木に何をやっても、リンゴの木)。他には、位相空間の点と、パスのホモトピー類ホモトピーの話はまた今度)からなる圏(基本亜群)
  • 圏について、射の全体と射の全体の合成で、射の全体が出来る。札幌から釧路までの移動手段(徒歩、バス、鉄道など)全てと、釧路から知床までの移動手段(舟、自転車など)全てを掛け合わせて、札幌から知床までの移動手段全てとなる。逆圏について、対象を変えずに、射の向きを入れ替えた感じ。イメージは、時間を巻き戻していくスタイル。
  • 関手とは、圏Cと圏Dについて、関手とは、対象を対応づけ、射を対応付け、合成と恒等射を保つ。惑星Aでの圏という交通網は、惑星Bでの圏という交通網と、のりものとか駅とかは全然違っても、正味おなじやん。てこと。構造写像による解釈として、圏は、1)対象、2)射、3)始点、4)終点、5)合成、6)恒等射、の6つを持ってて、それを別の圏のそれと、対応づけるのが関手。構造写像について、可換にする。
  • 関手の例として、離散位相を入れる関手、密着位相を入れる関手、位相を忘れる関手、集合から生成される線型空間を対応させる関手、位相から生成されたBorel測度空間を対応させる関手、内積から定まる距離位相の空間を対応させる関手、空間のホモトピー群ホモロジー群、コホモロジー群を対応させる関手などがある。やっぱり位相の話とか測度論、出てきましたね。ちなみに、圏から双対圏にうつすものを、反変関手という。対象の順番入れ替わるから注意(時間の流れが逆になるからね)
  • 自然変換とは、2つの関手に対して、その間に定められるもので、各対象Xについて、与えられるDの射、tx: Fx→Gxであって、任意の射に対して、Tx, Ff, Ty, Gfで書かれる図式を可換にする。txが同型射なら、tを自然同型と呼ぶ。FでもGでも関手で移すものが、同じような形なら、その関手(という名の変換)は、自然同型(正味一緒)ということだ。
  • 圏が同値である。ということは、2つの関手で、お互いに写し合ったとき、(交通網のある惑星を行き来したとき)、つまり合成したとき、恒等射となること(結局、各々の惑星から巡回ロケットでてる感じ)。同値な圏の例として、集合の圏と離散空間の圏、有限次元ベクトル空間は、相対により、自分自身の逆圏と同値、有限の半順序集合の圏と、有限の完全分配束の逆圏、がある。圏論ホモトピー論の対応としては、点は圏、線(パス)は関手、面(ホモトピー)は自然変換、・・・ということ。次元が上がっても、それに応じて圏全体と空間の対応が取れる。

 

続きは、また別の記事で。

 

バイバイ!