laurent series, identity theorem

ローラン展開について、

主要部と正則部で表すことを考える。

 

正則関数とは、定義域上の全ての点で複素微分可能な複素関数

wikiこちら

 

円環領域なら、その円環領域の形の制約を利用して、

 \frac{1}{1-x} = 1 + x + x^2 + x^3 + \cdots

を使いながら、展開をする。

円環領域のLaurent展開は、こちらに具体例がたくさんある。

 

 

 

ところで、複素平面全体で正則な関数を整関数、entire functionという。

 

 

整関数 g(x)について、 \overline{g(\overline x)}が整関数になることを示すことが出来る。

 

整関数なら、テイラー展開が出来る。

それを、複素共役とったxを代入する。

そうして出来たものの複素共役をとる。

すると、正則であることがわかるので、整関数であることが言える。

 

ここで、複素共役についての知識が必要になる。

複素共役変換についてはこちらのwikiを参照。

 

 

 

Liouvilleの定理

有界な整関数は定数である。

 

 

 

零点

ローラン展開した時に、 f(z) = a_m (z - z_0) + \cdotsとなるとき、 z_0を$m$次の零点という。

 

関数が0になるような点、と簡単に覚えても差し支えないだろう。

 

 

集積

複素数全体の開集合の中で、点列が集積点をもつとは、その点列の極限が存在して、その開集合に属すること。

 

 

最大値の原理(複素解析

有界な領域D上の正則関数f(z)について、ある$z_0 \in D$で関数が最大値をとるとき、その関数は定数関数である。

リンクはこちら

 

ここで、

二つの正則関数が零点を共有している場合を考える。そして、零点を除く領域において、それらの関数のノルムの比が有界であるとする。

 

すると、その比を表す関数が正則になっていて、

かつ、

その正則性と、有界性によって、最大値原理によって、その比が定数であることを示す。

 

ここで、最大値が存在することを示そう。

有界閉領域における連続関数は、その領域上で最大値と最小値をもつ。

詳しくはこちら

ついでに、キープレイヤーのBolzano-Weierstrassの定理はこちら

有界な点列は、収束部分列をもつ。

 

 

よって、最大値をもつので、これは定数になる。

 

ここで、一部の領域において、定数倍である、という関係性がわかった。

 

さらに、以下の一致の定理を使うと、領域全体で、その局所的に示された関係性が成立することがわかる。

 

 

 

一致の定理

関数がある領域上で正則であるとする。

その領域のある点に収束する点列があって、その全ての点が零点なら、その領域において、恒等的に0である。

 

これの応用として、開部分集合上や、曲線上で一致する場合も、一致の定理が使える。

詳しくはこちら

 

 

複素解析の周りの言葉をうろうろしてみた。

面白い定理がたくさんあるし、モデルに応用出来る可能性は非常に高い。

 

そして何より、一致の定理の考え方は面白い。

部分的に同じなら、全体でも同じ。

人でイメージを置き換えるなら、

一部のDNAが同じ人間は、全てのDNAが同じ、

朝ご飯が同じ人間は、全く同じ人間

という具合かもしれない。恐ろしい。