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Introductionの「型」

Amazon.co.jp - ライフサイエンストップジャーナル300編の「型」で書く英語論文〜言語学的Move分析が明かしたすぐに使える定型表現とストーリー展開のつくり方 | 河本 健, 石井 達也 |本 | 通販

こちらの文献を読んでいます。

その内容をまとめます。

始めましょうか。

 

そもそも、この本を読もうと思った理由は、論文の「読み方」を上達させたいと思ったからです。詳しく言うと、論文を読むときに、筆者が何を言おうとしているかを的確につかめるようになりたい、ということです。

そのためには、筆者、すなわち、文章を書く側の気持ちを理解するべきです。文章を書く側が、どういう文章構成、論理構造を作っているかを考えるべきです。

そういう訳で、論文の「書き方」を知れば、論文の「読み方」の向上につながるのではないか、と思いました。これがこの本を読む目的です。

 

全部をまとめるには長いので、Introductionの部分だけまとめます。

 

Introduction

Introductionは3つのMove(話の持っていき方)から成ります。

  1. 研究対象の紹介
  2. 先行研究と問題提起
  3. 本研究の紹介

それぞれについて見ていきます。

 

研究対象の紹介

研究対象を紹介する際に、説明すべき点は大きく分けて2点あります。

  1. 研究対象の背景情報
  2. 研究対象に関する課題の提示
  • 研究対象の背景情報については、
    • 研究対象を定義し、
      • 例:○○病とは■■が侵される病気である。
    • 研究対象の重要性・重篤性を強調し、
      • 例:○○病の1年生存率は10%である。
    • 研究対象の特徴を説明したりします。
      • 例:○○病には△△ウイルス感染が関係しています。
  • 研究対象に関する課題の提示については、
    • 未解明の課題を提示し、
      • 例:△△ウイルスが○○病を発症する仕組みが未知です。
    • 課題解決の必要性を訴えたりします。
      • 例:△△ウイルスによる○○病の発症機構を理解することは、治療標的を探す上で決定的です。

まとめると、研究対象の紹介では、

  1. 「わかっていること(背景知識)」と「わかっていないこと(課題)」を説明し、
  2. それぞれの重要性・必要性を強調している

のです。

 

先行研究と問題提起

先行研究の説明と問題提起を行う際に、説明する事柄は以下の通りです。

  1. 重要な先行研究の紹介
  2. 解くべき問題の提示

重要な先行研究の紹介する時、研究の着眼点を提示したいです。文章を書く時の気持ちが定まっているので、その文章には、定型表現が存在します。

  • 対象の特徴を説明する表現
    • ○○病は◆◆遺伝子の発現上昇によって特徴づけられます。
  • 先行研究を紹介する表現
    • 以前の研究は、△△ウイルスの感染時に◆◆遺伝子の発現が上昇することを示しています。
  • 最近の重要な先行研究を紹介する表現
    • われわれは、最近、通常■■の細胞においてメチル化されている◆◆遺伝子が△△ウイルス感染時に脱メチル化されていることを発見しました。
  • 先行研究の示唆を示す表現
    • 新たな証拠は、△△ウイルスが◆◆遺伝子の脱メチル化を起こすことを示唆しています。

解くべき問題の提示をする際、様々な問題提起の表現が使われます。

  • 問題点を提示する表現(未解明のことを述べる)
    • しかし、△△ウイルスがどのように◆◆遺伝子の脱メチル化を起こすかどうかについては、まだ明らかではありません。
  • 問題点を提示する表現(疑問を述べる)
    • これらの証拠は、△△ウイルス感染が、どのように・・・。
  • 対象の可能性を示す表現
    • ◆◆遺伝子のメチル化を促進することが、○○病の発症を予防できるかもしれません。

まとめると、先行研究と問題提起では、

  1. 先行研究に触れながら着眼点を提示して、
  2. 未解明の点・疑問点・未知の可能性について

説明します。

 

本研究の紹介

本研究を紹介する時、

  1. 本研究の概略
  2. 本研究で得られた知見のまとめと展望

について説明します。

  • 本研究の概略では
    • 検討内容
    • 実験手法
    • 結果
    • などが説明されます。
  • 本研究で得られた知見のまとめと展望では、
    • 得られた知見の解釈・まとめ・結論
    • 展望を述べる表現
    • などが説明されます。

 

全体のまとめ

Introductionでは、

  1. 何について話すかを決め(研究対象の紹介)
  2. どのような考えかを提示し(先行研究と問題提起)
  3. 何をしたかを話す(本研究の紹介)

という流れをとります。

この3つ組を踏まえて読むと、文章がわかりやすくなるのではないでしょうか。

※実際に筆者もやってみると、読みやすくなりました。