こちらの問題をまとめる。
選択肢をまとめる。
- こちらの記事
- 冠動脈硬化症では、胸痛発作に関係なく、心電図で虚血性ST-T変化あり。
- 心拍増加時は、ST右上がり降下。狭心症発作時または虚血状態なら、ST水平降下か、ST右下がり降下。
- 労作性狭心症は、動いたり興奮すると発作的に起こる狭心症。冠動脈硬化症などが原因で血流が不足するために起こる発作。
- 安静時(冠攣縮性)狭心症は、30分以上の長時間の胸痛。運動や興奮は関係無い。心筋梗塞は起こりにくい。
- 労作性狭心症は、ST部分の水平降下。冠攣縮性狭心症はST上昇が起こる。発作が止まるとST部分は基線に戻る。
前壁梗塞
- こちらの記事。
- V1~V4でST上昇なら、前壁中隔梗塞。左前下行枝が前壁と中隔を栄養する。第一中隔枝は心室中隔の基部を栄養する。第一対角枝は前壁から側壁を栄養する。
- V1~V2でST上昇なら中隔梗塞。V2~V5でST上昇なら前壁梗塞。V3~V6, Ⅰ, aVLでST上昇なら前壁側壁梗塞。V1~V6, Ⅰ, aVLでST上昇なら前壁中隔側壁梗塞。
- 第一中隔枝より中枢で閉塞した場合、1)aVR, V1のST上昇、2)完全右脚ブロック、3)V5とⅢ, aVLでST低下。
- 左前下行枝の枝が閉塞しても側壁梗塞を起こす。
下壁梗塞
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- 左回旋枝梗塞による下壁梗塞:ST上昇 Ⅱ, Ⅲ, aVF(ただし、Ⅱ>Ⅲ)ⅠでReciprocal changeなし
- 右冠動脈梗塞による下壁梗塞:ST上昇 Ⅱ, Ⅲ, aVF(ただし、Ⅱ<Ⅲ)ⅠでReciprocal change(ST低下)あり。さらに、右室梗塞の時、V1, V4RでST上昇。
- 右冠動脈は心室中隔の下壁に接する部分を含む下壁の正中部分。左回旋枝動脈は下壁の外側部分から左後壁基部の部分を栄養する。
- 右冠動脈閉塞を疑う場合、右室梗塞を合併しているか確認が必要。右冠動脈の近位部か右室枝が閉塞した場合、右室梗塞を起こす。
- 血圧低下や心不全徴候のないショックを起こしていることが多い。治療では利尿薬、β遮断薬、モルヒネ、ニトログリセリンを避ける。
左室肥大
- こちらの記事。
- 心肥大(左室肥大)では、1)R波の増高、2)ST降下、3)T波異常が認められる
- 原因は、スポーツなどで左室に余分な圧がかかる、高血圧性左室肥大、肥大型心筋症がある。
- 軽度の左室肥大ならR波が高くなるだけでT波は正常。R波は正常でもT波だけ尖鋭化することもあり。
- 左室肥大では、典型的に、心筋が血流不足になるため、ST降下やT波陰性化を伴う。
- 心尖部肥大型心筋症は、巨大陰性T波。
左脚ブロック
- こちらの記事。
- 左脚の障害によって、左室に興奮が伝導されない状態。右室からの興奮が左室に伝わる。
- 胸部誘導の右側(V1, V2)では、遠ざかる興奮を見るので、下向き波形の、深く幅の広いS波がある。V5やV6で見ると、長く近づく興奮を見るので、幅の広いR波がある。
- 左脚ブロックでは、V1誘導でQRS波が広く、下向き。上向きは右脚ブロック。
- 他の記事。
- 左脚ブロックの特徴。Ⅰ, aVL, V5, V6で幅の広いR波やST低下・陰性T波。V1で深い下向きS波。QRS感覚が3㎜を超える。(120ms)
今回の所見は、1)QRS幅延長、Ⅰ, aVL, V5, V6でQRS波がM型(2相性)でST・T変化があり、2)Ⅱ, Ⅲ, aVFのST上昇があるので、
左脚ブロックと下壁梗塞である。
心電図は心臓の一部を切り取ったデータ。上手く扱いたい。
バイバイ!