ただのメモ

他の人に見せても良い方のメモ

法数学(その1)

法数学において、重要な単語をまとめました。

ぜひ、試験勉強、研究活動などにご活用下さい。

 

事前確率

事前確率について、こんな説明があります。

証拠がない条件で、ある変数について知られていることを表す確率である。」

3つ彩色した部分に着目して、嚙み砕いた言葉にすることを目標にしましょう。

  1. 「証拠がない条件で」を「データを見ないで(データを切り離して)」と解釈してみます。
  2. 変数」という単語に焦点を当てて説明します。

    変数とは、数学、とりわけ解析学では、未知あるいは不定の数・対象を表す文字記号である(らしい)。難しく聞こえるが、言いたいことは、

     

    変数とは、「色々考えられるもの」

     

    です。(後ほど例を挙げて説明)

  3. 確率」とは、「起こりやすさ」の指標の数。

まとめると、事前確率とは、

データを見ないで色々考えられるものの起こりやすさ

となります。

 

事後確率

事後確率について、こんな説明がありました。

「ある証拠を考慮に入れた条件で、ある変数について知られている度合いを確率として表現する」

これを、先程と同じように、柔らかく言い換えると次のようになります。

データを見たうえで色々考えられるものの起こりやすさ

 

例題1

「病院に患者さんが来ました。医師であるあなたは、患者さんがCOVID-19感染者かどうか知りたいです。あなたは、患者さんに対して、コロナに感染しているか知るために、いろいろと検査します。」

これは、確率という観点では、どういうことでしょうか。先ほどの、柔らかい言葉で考えると、以下のような言い換えをした問題になります。

  • データは、「患者さんの検査結果」
  • 色々考えられるものは、「患者さんがコロナに感染しているORしていない」
  • 起こりやすさは、「感染している確率」(そのままです、)

事前確率では、検査結果を見てない(そもそも検査してない)ので、コロナに感染している確率は、事前に知っている情報(これまで来院した人の感染していた割合など)になります。

事後確率では、検査結果を見たうえで、コロナに感染している確率、ということです。

 

お医者さんがしていることは、未知の状態の患者さんに対して、「事前確率しか知らない状況から、検査をして、事後確率を得る」、ということです。

※事前確率を知りえない場合は、後述の尤度を用います。

 

例題2

こんなサイトもありました。ここでは、いくつかの袋といくつかの玉の色、いくつかの会社といくつかの種類の製品(不良品かどうか)、という話です。一見別の問題に見えますが、本質は同じです。

 

まとめると

事前確率と事後確率は、結局は確率(起こりやすさ)ですが、見ている状況(結果やデータを知ってるかどうか)が違う。要はそれだけのことです。

 

尤度

尤度とは、「ある前提条件に従って結果が出現する場合に、逆に観察結果から見て前提条件が「何々であった」と推測する尤もらしさを表す数値を、「何々」を変数とする関数で捉えたもの」だそうです。

ja.wikipedia.org

ひとことで言ってほしいですね。

わかりにくいと思われた方のために、少し異なる捉え方をしてみます。

 aを結果、 bを前提条件とする。

事後確率は、 p(b|a) のような形をしていました。結果を見てから、前提(色々考えられるもの)は何だっけな、というお気持ちです。

一方で、尤度は、 p(a|b) のような形をしています。前の議論を適用すると、これは、前提(色々考えられたもの)を見てから、結果は何だろな、というお気持ちです。

 

少し例を出しつつ、状況を整理します。

前提は、色々考えられるます。今日の天気を結果として、昨日の天気を前提とします。昨日の天気は雨だっけ、晴れだっけ、台風だっけ。というように様々な可能性があります。

尤度は、ここで、昨日は晴れだ!としたら(信じたら、前提を見たら)、今日の天気はどんな感じだろう(どの結果が起こりやすいか)ということです。

 

つまり、尤度とは、「あるものを考えた時データ(結果)起こりやすさとなります。

 

じゃあ、どこが「もらしい合い」なの?という点についてですが、Aを考えた時のデータDの起こりやすさ、と、Bを考えた時のデータDの起こりやすさ、を比較して、前者の方が大きければ、Aというものを考える方が良いよね!(尤もらしいよね)という意味です。

 

この尤度を比較する(尤度比をとる)ことで、どちらの考え(仮説)が良さそうかを、議論することが 出来ます。

 

ちなみに、 尤度比を得たは良いが、それを統計的にどう解釈した良いかわからなければ、使えない。そこで、尤度比検定なるものが登場する。

詳しく知りたい方は、こちらのサイトをご覧ください。

 

終わりに

ここまで、事前確率、事後確率、尤度比について、説明してきました。これらの単語の「心」を知ることで、法数学に親しみを持ちやすくなると思います。

(まだまだ大切な単語はあるので、そちらは「法数学(その2)」に書きました)

 法数学(その2) - 医科学 (hatenablog.com)

それでは、頑張りましょうね!