サイエンスが好きだった。
数学・物理・化学・生物、どれも楽しかった。
進路選択の時に、どれかに絞りたくないと思ってしまった。
弾き出した解が、「医学部に入れば、系統選択を回避出来るし、好き勝手に勉強出来るのでは?」だった。
医学部に入った。研究室ローテーションなどがあった。
細胞生物学の研究をした。
そこで気づいた。
「生物(としての医学)は面白い。だけど、今の理解の枠組みは面白くない。」
「大規模で複雑で不確実性を持った系を扱う手法を考えるべきだ」
化学に精通した友人と語らった。
「化学は面白い。でも、結局量子論が本質だって気づいた。」
化学は、物理に内包される、ということなのかと考えた。
数学・(数理)物理が好きだし、期待している。
「臨床の現場で、曖昧にされていることを、数理的に扱えたら面白いだろう」
「人体を、医学とは何たるやを、数理で描きたい」
「医学という分野が、数学を学習した果てを見てみたい」
やりたいこととやるべきこと。この二つを両立させるのは簡単ではない。でもその先に面白い時代があるのかもしれない。